 |
日本語教師JTO 新米教師編5
|
|
|
| |
|
|
| |
| 第九十一話.第24課。 |
この課では、以前勉強した「あげます」「もらいます」に続く、「くれます」と、それを含めた「て形+あげます・もらいます・くれます」を勉強する。
「くれます」は他の先生が導入してくれたので、JTOは「て形+あげます・もらいます・くれます」の導入担当になった。
例えば
・「私は鈴木さんに傘をかしてあげました。」
・「私は鈴木さんのカバンを持ってあげました。」
・「私は鈴木さんを病院へ連れて行ってあげました。」
などなど。
まず、この「行為のあげます」というのは、「モノ」ではなく、「気持ち」をあげる、というところがポイント。シチュエーションが大切になる。でもこの「て形+あげます」はあまり乱用してはいけない。使いすぎると、押し付けがましく聞こえる。目上の人や先生などには使っちゃいけない言葉だよね。
ここが日本語の難しいところ。
んで、ここは難しいところがもう1つ。
さっきあげた例3つ。これはきちんとわけて導入しなければならない。導入というほどでもないけど、ごちゃまぜにはできないのだ。
それは、「助詞」。・・・・これがクセモノなのよね。
例えば、「私は鈴木さんに傘をかしてあげました。」という例を最初に練習する。このとき、きちんと「を」をとるものだけを選び、練習させる。
・私はAさんに友達を紹介してあげました。
・私はBさんに道を教えてあげました。
など。
そして次に「私は鈴木さんのカバンを持ってあげました。」という文型を練習する。すると、前の文型に引きづられ、必ず、
「私は鈴木さんにカバンを持ってあげました。」と言う。これ、ほんとうに必ず言う。
養成講座の時もちょうど演習をした文型なのだが、講座担当の先生も「ここは注意です。」と言っていた。最初は、本当にこんな風に言うのかなぁ、と半信半疑だった。だって日本人は絶対間違わないところでしょ?
ところが、実習中で事実、予告通りになり、びっくりした。先生、疑ってスミマセン。
そして実際のJTOの授業。みんな、そろって、
「私は鈴木さんにカバンを持ってあげました。」
と言った。・・・・面白い。
もちろんこう言うことはわかっていたので、JTO、きちんとフォロー。
3つ目の「私は鈴木さんを病院へ連れて行ってあげました。」なんて、難しいぃ〜っ。
今度は「を」がでてくる。
これは鈴木さんそのものをどうにかする、ということ。
そして同様の手順で「もらいます・くれます」を練習していく。・・・・なかなか体力がいる課だわ。
|
|
| |
| |
| 第九十二話.第25課。 |
「みんなの日本語」はこの25課で1冊目が終わる。ようやく半分だ。
ここまで来ると、普通はだいぶ話せるようになる。普通は。
でもJTOのクラス、いまだにカナタナも書けず、ひらがなもやっと読んでる学生がいる、ってどういうことかしら。そして、そういう学生が「進学科に行きたい」と言っているんだけど。
さ、25課。
・「雨がふったら、出かけません。」
・「雨が降っても、出かけます。」
JTOは「たら」の導入担当。
「たら」というのは「た形+ら」。このクラスは「て形」が怪しいクラス。もう何回も「た形」はでてきているけど、もう一度確認のため変形練習をたくさんする。
意味がわかれば特に問題ない部分である。
でもこれから「ば」・「なら」が出てくると、混ざってきちゃうのよねぇ。
危ない危ない。
|
|
| |
| |
| 第九十三話.第26課。 |
26課は、
「〜んです。」
「〜んです」が文型の1つ、っていうのも気になるところだ。これは日本語教師にとっても難しい文型になる。もし学生に「〜んです」はいつ使いますか、なんて質問されたら、どう答えますか?
状況が大切な文型の1つである。
で、ここの導入はJTOではなかった。
JTOはこの「〜んです」を使った活動を担当。
「あのう、○号室の××です。水が出ないんですが、どうしたらいいですか。」
「○号室ですね。すぐ行きます。」
といった会話の練習。
アパート住人と管理人になり、色々なトラブルが発生したのでどうすればいいか、管理人に聞く、という練習をたくさんした。
・・・わかってくれたかな?
|
|
| |
| |
| 第九十四話.第27課。 |
27課は「可能形」。大きな文型の1つ。
今までは、
「私は泳ぐことができます。」
という文を使っていたのを、
「私は泳げます。」
という文で言えるようになる。
基本的な文型練習は他の先生が導入してくださったので、JTOが担当するところは、やや、ややこしい、
「見えます」「聞こえます」
の導入。
どうしてわざわざこの
「見えます」「聞こえます」
を改めて導入するのかな、とお思いのあなた。普段何にも考えずに日本語を使っている日本人にとっては問題ないけど、外国人がここを勉強するとき、ってーのは、実は大変なのだ。
「見ます」の可能形は?・・・・・「見られます」。例えば「今週末まで映画館でハリーポッターが見られます。」・・・・・・「見れます」はホントはダメなのよ。「ら抜き言葉」と言うんだけど。
「聞きます」の可能形は?・・・「聞けます」。例えば「177で天気予報が聞けます。」
このあたりがごっちゃになっちゃうの。
「見ます」−「見られます」。そして「見えます」
「聞きます」−「聞けます」。そして「聞こえます」
この「見えます」「聞こえます」の導入をすることになった。ここは実は養成講座で演習したところだったので、その時注意されたことなどを思い出しながら教えた。
ではこの「見えます」「聞こえます」をどのように導入する?
JTOはいくつか例を出した。自分の目を覆ってみたり、めがねをかけている学生にめがねを外してもらったり、教室からの景色を使ったり、学生の携帯の電源を入れさせて通話のボタンを押してもらったり・・・・・・・。学生もわかってくれたようで、混乱もなく導入できた。
この課の問題に「ドラえもん」がでてくる。
「ドラえもん」は、
・自由に空を飛べる。
・行きたいところへ行ける。
といった可能形を使った短い文章が出てくる。こういうのって、なんかホッとする。教科書って硬いイメージがあるけど、「ドラえもん」のような日本の漫画文化も教材にしてくれているのは、うれしい。
意気揚揚と、
「『ドラえもん』、知っていますか。」
と学生に聞いてみた。もちろん、「知っています」という答えを期待して。
ところが、たった1人、「ドラえもん」を知らない学生がいた。・・・・・・・JTO、ちょっとアセル。
「それは、なんですか。」
逆に聞かれてしまった。簡単に説明し、あとはこの文章を読めばわかるよ、と言ってはみたが、「ドラえもん」のテレビや漫画を見たことなきゃ、「一体コイツは何なんだ。何が面白いんだ」の世界だろうなぁ。漫画を用意すればよかった・・・・・。
しかも、「四次元ポケット」と書こうとして、「四次元」の「元」の字が思い出せなくなってしまって、学生に助けられたし・・・・。
あぁぁ。すみませんんんんん。まだまだ、だめねぇ。
あともう1つ。
ここの課の問題に、「ます形」を「可能形」にし、さらに「辞書形」にする練習がある。
ここで学生、ちょっと混乱。
今までは単純に、
「書きます」→「書けます」
と変化させればよかったのが、
「書けます」→「書ける」
ともう一度変化させなければならない。これって、よく見ると面白い。
だって、「書きます」はTグループ。だから「可能形」は「書けます」になる。でも、その「書けます」を辞書形(って言っていいのかわかんないけど)の「書ける」にする時の変化はUグループの変化になる。
つまり、「書きます」はTグループ。「書けます」はUグループ。ってことだよね?
いやーっ。複雑だわ、これ。
学生に、
「これは可能形の辞書形ですか。いつ使いますか。」
と聞かれたとき、実は初めて気づいた。・・・・そうだよねぇ。びっくりするよねぇ。
この質問は個人的に受けた質問だったが、改めて言わなくちゃいけないな、と思った。
・・・・ところでこの「書ける」は「可能形の辞書形」でいいッスか?・・・違うよねぇ。だって「辞書形」は「辞書形」だもん。誰か、おせーて。
でも、「可能形リレー」は盛り上がった。
「可能形」の形を確認するのに使ったんだけど、学生を二つのグループに分け、動詞の「ます形」が書かれた紙の山を1枚ずつめくり、それを見て「可能形」に変えて黒板にどんどん書いていく、というもの。ここで、「書きます」→「書けます」の練習と、「書きます」→「書ける」の練習をした。なんとかできてたので、一安心。・・・・今は。
|
|
| |
| |
| 第九十五話.第28課。 |
ここの課では、
1・「音楽を聞きながら、食事します。」の「ながら」
2・「毎朝ジョギングしています。」の「〜ています」
3・「地下鉄は速いし、安いし、地下鉄で行きましょう。」の「〜し、〜し。」
を勉強する。
1の文型は、今、この学校で養成講座を受講している学生(日本人)が教育実習をすると聞いた。
・・・・JTOもそんな時期があったっけ。早いなぁ。あの時は今、自分がまさか「みんなの日本語」を教えている、なんて想像もしてなかったなぁ。がんばれ、実習生!
と、まだ、人のことを言ってるヒマはJTOにはない。
JTOは2の導入担当になった。
2の「〜ています」は、「またかよ」ってなくらいに出まくっている文型だ。
ちょっとまとめると、
・現在進行形の「〜ています」・・・「私は今ご飯を食べています。」など。
・職業などの「〜ています」・・・「私は教師をしています。」など。
・結婚などの「〜ています」・・・「私は結婚しています・横浜に住んでいます」など。
そして今回。
「習慣」の「〜ています」。
ここで実は「習慣」という新出語彙が出てくるので、それを書いたらすぐわかる。あとは練習。
|
|
| |
| |
| 第九十六話.第29課。 |
この課は、いわゆる「自動詞「他動詞」と、「〜ています(また!)」「〜てしまいました」を勉強する。
ここは他の先生が導入し、さらに教育実習生が実習をしたところなので、JTOはまったく触れなかった。
最後の問題は担当したのだが、ここで「地震」という内容の問題がある。台湾の学生はもちろん、地震を知ってる。経験もある。でも、地震を経験したことがない学生もいた。日本は地震の国。いつ大きい地震がやってくるかわからない。まして、地震を経験したことがない学生は、いざそのときになったらパニックになるだろう。
ということで、日本に勉強にきている留学生を対象に、「防災訓練」というものが義務付けられている。ここの日本語学校では、年に2回、池袋の「防災館」へ行き、実際に火事や地震を体験してみる行事がある。それが近々ある予定になっている。・・・・実は楽しみ。
|
|
| |
| |
| 第九十七話.防災訓練。 |
池袋メトロポリタン口から歩いて5分くらいのところに「池袋防災館」というのがある。
「地震コーナー」「煙コーナー」「救急コーナー」「消火コーナー」等があり、実際に体験できる。無料。春と秋、年2回ほど学生をつれて地震や消火を体験させる。
実はJTO、これまで消火器を使ったこともなければ、人工呼吸も心臓マッサージもしたことがなかった。心臓って、胸の左側にないのよ。知ってた?胸の真中にあるのよ。一度やっておくべきことだわね。
事実、消火作業や人工呼吸をしたのが始めてという学生がほとんどだった。
団体だったので、グループに分かれ、それぞれに「防災館」の人がついてくれ、全部説明してくれた。日本語学校というとこもあり、ゆっくり話してくれた。
みんな一生懸命、そして上手にできていたよ。
|
|
| |
| |
| 第九十八話.第30課。 |
ここでは、
「交番に町の地図がはってあります。」
「旅行の前に案内書を読んでおきます。」
を勉強する。
「〜てあります。」「〜ておきます。」
これは結局、その行為が終わったのか終わっていないのかがポイント。
「パーティがあるから、ジュースが買ってあります。」・・・・もう買った。
「パーティがあるから、ジュースを買っておきます。」・・・・これはまだ買っていない。
「〜てあります。」のときは、助詞が「が」。「〜ておきます。」のときは、助詞が「を」。・・この段階ではね。
で、ここの導入はJTOではなかった。
最後の問題を担当した。その問題の中の答えで、「道具をそのままに置いておいてください。」というのがあった。「置いておいて」って、学生にとって、ちょっとヘンみたい。「おいておいて」。同じ言葉が2つつながってるしね。
30課のあとにはまとめの復習問題があり、そこも担当。
このころになると、だんだん「は」と「が」の違いがわからなくなってくる。色々覚えて混ざっちゃうのよね。でもこれは、ある意味いい混乱だと思う。疑問をもつということは、いいこと。
例えば、( )に助詞を入れる問題。下の( )には何が入りますか。
1・窓( )開いていますから、閉めてください。
2・このファクス( )故障していますから、あちらのを使ってください。
さあ。いかが?
1は「が」。2は「は」が入る・・・・ことになっている。解答では。
ここで学生から質問が出る。
「どうして逆(1が「は」で2が「が」)はダメですか。」
実はこれ、逆でも意味が通じる。
でも微妙にニュアンスが変わってくる。
でもこの段階では、教科書に沿って教えるなら、
1・「窓が開いていますから、閉めてください。」
2・「このファクスは故障していますから、あちらのを使ってください。」
となるのがいい。
これをわかりやすく学生に教えるのが、日本語教師の腕の見せ所。JTO、ちゃんと説明できました。
ところで皆さん、「FAX」をカタカナにしたら、「ファックス」?「ファクス」?
JTOは「ファックス」と、ずーと使っていた。でもこの教科書では「ファクス」となっている。
う〜ん、言いづらいよぉ〜。
|
|
| |
| |
| 第九十九話.第31課。 |
この課は、「う・よう形・・・意向形」と「つもりです」を勉強する。
「う・よう形」というのは、
・「一緒に飲もう。」の「飲もう」。
・「〜と思っています」とくっついた、「自分の会社を作ろうと思っています。」の「作ろう」。
・「車を買うつもりです。」
「う・よう形」というのは、動詞のTグループにつく場合は「う」=「飲もう」になり、Uグループにつく場合は「よう」=「食べよう」になるから「う・よう形」と言われる。
ここでの動詞の変形は、ただ練習するだけだが、それにつく「〜と思っています」に注意が必要。
「〜と思います」
「〜と思っています」
この2つには違いがある。そこが注意点。
JTO、ここも導入担当ではなかった。
この課の問題を担当した。続く時は続いちゃうのよね。
|
|
| |
| |
| 第百話.日本語教育能力検定試験。 |
JTOにとって2回目の試験だ。前回はあえなく撃沈。その反省を踏まえて、今回はセミナーに行ってみたり、単語帳を作ってみたり、がんばったつもりだった。
試験当日。今回は青山学院大学で行う。JTOの試験教室会場は一番奥の館の1番上の階だった。しかもその教室、ひな壇になっており、さらに上の方の席だった。・・すでに息切れ状態。
早めにトイレへ行く。前回の試験のとき、あのトイレの行列には参った。圧倒的に女性が多いため、休み時間はトイレに並んだだけで終わってしまった人もいた。
いやはや、こんなにも受験する人がいるんだな、と改めて思う。ひな壇の上のほうにいると、受験者の頭だけがよく見える。ざっと数えてみたが、JTOの教室だけで300人はいるようだ。おじ様の姿も意外と多かった。
そして試験開始。
相変わらず午前中の筆記試験Tは時間が足りなかった。問題をこなすだけで精一杯。さらに、一生懸命勉強したところが出なくて、最初からへこんでしまった。問題を解きながら、テンションが下がっていくのがわかる。
時間になり、係りの人が解答を集める。が、しかし、どうやら部数が足りないようで、何回も数えなおしている。5分・・・・10分・・・・・・・。まだ席を立てないの?昼休みがなくなっちゃうよぉ〜。しびれを切らした受験者の数人は席を立ち、教室を出て行った。
「まだ席を立たないでください。・・・・・お手元にまだ解答用紙がある人、いますか。」
マイクを使ってようやくこんな質問をしている。すると、真中の列あたりで数人が手を上げている。
おいおい、キミたちもさっさと申告しろ。この時点でもう15分も休み時間がなくなっていた。
お昼をはさんで次は聴解問題。
いや〜っ。なんで聞き取れないんだろう。正解の選択肢がないぞ。問題がおかしいんじゃない?と思っちゃうほど、不出来。・・・・問題のせいにしてはいけませんね。
そして最後の筆記試験U。
これは授業の経験者に多少有利な問題が多い。ここはスラスラと解け、最後の記述式問題も書き終えられた。時間が余った。早めに教室を退出した。
でも、全体的にみるとダメだなー。
午前中の問題がダメだなー。
やばいなー。
去年、「勉強すれば合格する、ってことだ!」なーんて、豪語していたのは誰だ?
次の日、アルクのホームページで模範解答が見られた。
ん?聴解試験のある問題で、「該当解答なし」というのがあるぞ。つまり、アルクの人も解けなかった、っていうこと?そんな問題、出していいのかなぁ。
さて、結果。・・・・・はい、落ちました。
え〜、次回からは試験の形式が変わるんだったよね。
さ、気持ちを切り替えなくちゃ。今年、もう一度試験がある。
がんばれ、JTO。
|
|
| |
| |
| 第百一話.第32課。 |
この課では、
・〜たほうがいいです。
・〜でしょう。
・〜かもしれません。
を勉強する。
養成講座受講中にちょうど、「〜かもしれません」のところを授業見学しており、とても参考になった。
この課を勉強すると、この表現を使った「占い」や「おみくじ」を使った活動ができる。JTOが授業見学したときもこの活動のときだった。みんな上手におみくじを作っていてなかなか盛り上がっていたのを覚えている。
早速JTOも拝借し、この活動をさせてみた。
「恋愛」「勉強」「仕事」「健康」の項目が書いてある紙を配り、まずそれぞれ書いてもらい、箱に集め、一人ずつ引いてもらう、というやり方。
授業見学をしたクラスではサクサク進み、何も問題がなかった。その光景が頭にあり、きっと同じように進むだろう、と思っていた。が、しかし。
この課で勉強した上記の文型がうまく使えず、普通の文章になっている学生あり。
それ以前に「おみくじ」を作る、という意味がわかっていない学生あり。(ちゃんと説明したわよ。課外活動で明治神宮に行って、おみくじ、ひいてるんだもの)
でも・・・・JTOひとえに反省。
10クラス10色。当たり前のことだけど、授業見学したクラスを基準に考えていたため、JTOのクラスでの、事前のシュミレーションができていなかったのよね。まだまだあまいJTO。
この課の問題の最後に、「今月の星占い」というのがある。
女の子って、やっぱりこういうの好きなんだなーと思った。
この教科書では「牡牛座」の占いの例だけがでていた。そりゃ他の星座も知りたくなるわね。
きっと聞かれる、と思って、JTO事前にチェック。・・・・・漢字をね。
星座の順番はソラで言えるし、「火のグループ」とか「水のグループ」とか、どの星座とどの星座が相性いい、とか、その辺は頭に入っているから大丈夫だった。・・・JTOも好きなのよ。
みんな、一生懸命ノートをとっていた。
|
|
| |
| |
| 第百二話.第33課。 |
ここではいわゆる「命令形」を勉強する。
日本で勉強している学生が、例えば「泳げ」とか「遊ぶな」といった、ホントの命令の言葉を使うチャンスっていうのは少ない。でも、この「命令形」に他の表現をあわせた文というのは使う。
例えば、「〜という意味です」と一緒に、
・立入禁止は入るなという意味です。
など。
そしてこの課ではもう1つ、「伝言」表現も勉強する。
・山田さんは明日5時に来ると言っていました。
・渡辺さんに明日のパーティは6時からだと伝えていただけませんか。
JTOはこの「伝言」の導入担当になった。
意外と問題なくすんなり進んだ。
今はいいけど、明日になってもちゃんと覚えているかどうか、それが心配。何回か繰り返して練習すればいいんだろうけど、教科書をこなすだけで時間的にも精一杯。実はこのころからだんだん進み具合を速めなければならなくなっていた。教科書を全部終えることはできないが、ある程度まで進まないと、今後進学する学生が困ることになる。
しっかりやっていけば時間が足りないし、大切な文型だけでも、と考えると自分のものにできないまま次に進んでしまうし、難しいね。・・・・これがヒトゴトじゃなくなるんだけどね。
|
|
| |
| |
| 第百三話.第34課。 |
この課では、
・私が言うとおりに書いてください。
・ご飯を食べた後で歯を磨きます。
・コーヒーは砂糖を入れないで飲みます。
を勉強する。
JTOの担当は下の2つ。
「後で」というのは、簡単なようで、簡単じゃない。
前に「〜てから」というのを勉強している学生。例えば、
・ご飯を食べてから歯を磨きます。
・ご飯を食べた後で歯を磨きます。
どう違いますか。と質問があった。(これはできる学生からあったんだけど、その他のみんなは「〜てから」を覚えてないかも。)
もちろん、「〜てから」は「て形」、「た後で」は「た形」に、という形の違いはわかる。
んじゃ、この2つが答えになるような質問を考えてみようかな。
・ご飯を食べてから歯を磨きます。
が答えになるには、
「何をしてから歯を磨きますか。」とか「ご飯を食べてから何をしますか」とか、そんな質問になるかな。つまり、順番。
・ご飯を食べた後で歯を磨きます。
が答えになるには、
「いつ歯を磨きますか。」−「いつ」がキーワードになる。だから「ご飯を食べる前に歯を磨きます。」という答えもでてくるだろう。
「砂糖を入れないで飲みます。」の、「ないで」。
これはコーヒーに砂糖を入れない状態で、ということ。だから、
「砂糖を入れて飲みます。」ー「砂糖を入れないで飲みます。」は対になる。
ここは特に問題なくすすんだ。素直に受け取ってくれたようだ。でも、このあと、「〜なくて」というのがでてくる。ここで混乱してくるんだなぁ〜。
とそのとき、さきほどのできる学生が質問にきた。
「先生、「砂糖を入れないで飲みます。」はわかります。でも、「砂糖を入れて飲みません。」はいいませんか。」
・・・・・・ほほう。そうきたか。いい質問じゃ。
どうやらこの学生の国では後者を使うらしい。・・おもしろいね。
JTO、がんばって説明する。
「コーヒーを飲みます。砂糖を入れません。そして飲みます。「砂糖を入れて飲みません」は・・・・・・・使いません。」と自己判断で言い切った。・・・・・・ホントは細かく言ったら、使うときあるんだけどね。
「砂糖を入れては飲みませんが、ミルクは入れます。」とかね。そこまで説明できるレベルじゃないし、したらもっと混乱するだろうから、この段階ではこれが限界。
こんなこと、教案を作るときには思いもつかなかった。
いや〜っ。学生が先生ですな。
|
|
| |
| |
| 第百四話.第35課。 |
この課では、
・天気がよければ、向こうに島が見えます。
の「ば形」と、
・北海道旅行なら、6月がいいです。
の「なら」。
そして「ば形」の応用の、
・スピーチは短ければみじかいほどいいです。
の「〜ければ〜ほど」を勉強する。
「ば形」。
新しい形なので、導入も、形の変化も、やることがたくさんある課。しかも、やや混乱しがちな課。
何と混乱するか、というと、
「〜と」。
・ボタンを押すと、お金が出ます。
・ボタンを押したら、お金が出ます。
・ボタンを押せば、お金が出ます。
上の2つは1冊目に勉強している。そして「ば」がでてきて、すぐあとで、「なら」がでてくる。
以前勉強している、といってもはっきり説明できるように覚えているんじゃなくて、きっとこんな感じなんだろな、と蜃気楼のように覚えているんだと思う。だから似たような文型がくると、それが混ざり合っちゃって、混乱してしまうんだろうね。
だから導入中でも、学生の目を見ると、あー、頭ん中フル稼働中、というのがわかる。学生の眉間にシワが寄っていた。
わかってそうだな、という時は、うなづいたり、目が「わかったよー」といっているのがわかるけど、今回はみんな、かたまったままだった。
「ば」を聞きながら「と」「たら」はなんなんだ?という顔をしていた。
・・・・というのがわかるようになったJTO。だいぶ最初より余裕が出てきたような、そんな今日この頃。
この「ば形」、形の変化の練習は大変だ。みんな、口がまわらないぃ〜。難しいのかな。やっぱり。
「薬を飲めば治ります」だけならいいけど、この「ば形」の特徴でもあるもう1つのウラの意味、「薬を飲まなければ治りません」という「飲まなければ」の動詞の形がなかなかできない。「ない形」に「ければ」がつくんだけど、これは「い形容詞」と同じ。そしてすぐ、
「安ければ買います」の練習もでてくる。
みんな、がんばってくれぇ。
じゃ、「な形容詞」の「ば形」は?
「暇ならば行きます」となると思っていたんだけど、違っていた。
「暇なら行きます」と、「なら」になる。・・・・だんだん混乱してきたぞ。
じゃあ、この否定文は?「暇じゃないなら?」「暇じゃなければ?」
あーん、JTOも混乱。
先輩先生に聞いて、「暇じゃなければ」になった。
もちろん「名詞」も「な形」と同様、「なら」。
「明日休みなら、渋谷へ行きましょう。」など。
ここって、まあまあ高い山だよね。そして「使役」がきて、最高峰は最後に「敬語」が来る。
・・・ところで、3月までに終わるのかしら。
|
|
| |
| |
| 第百五話.第36課。 |
ここでは、
・すぐ調べられるように、辞書をいつも持っています。
・速く泳げるように、毎日練習しています。
・毎日日記を書くようにしています。
・絶対に遅れないようにしてください。
これ、みんな、「〜ように」。そして、それぞれ使い方が違うのだ。よく見てみると、確かに違う。
これはきちんとわけて、1つずつ練習していったほうがいいよね。
JTOは2番目と3番目の「〜ように」を担当。
もう最初に、
「ここでは4つの「〜ように」があります。」
と言ってキーワードを書き、今日勉強することはコレとコレ、と示しておいた。キーワードが頭に入っていれば、多少わかりやすいかな、と思ったから。
2番目の「〜ように」は、養成講座でやったところ。まだ記憶に、ビカビカ残っている。そのときのを思い出しながら導入。
ここでの注意点は、疑問文の答え。例えば、
A:「新聞の漢字が読めるようになりましたか。」
B:「いいえ、まだ読めるようになりません。」は×。「いいえ、まだ読めません。」が○。
そしてもう1つ。
「車の運転ができるようになりました。」があれば、
「車の運転ができなくなりました。」がある。
このときは「〜くなりました」を使うことを教える。
この日は2月14日。バレンタインデー。
JTO、学生からチョコレートをもらっちまいました。これって、うれしいね。
おいしかったよぉ〜。
|
|
JTO新米教師編6へ |